傷寒論 太陽病中篇 第六十七條

太陽病未解脈陰陽俱停必先振慄汗出而解但陽脈微者先汗出而解但陰脈微者下之而解若欲下之宜調胃承氣湯主之。

太陽病、未だ解せず、陰陽の脈俱に停するは、必ず先づ、振慄し、汗出でて解す、ただ陽脈微なる者は、先づ汗出でて解す、ただ陰脈微なる者は、之れを下して解せ、若し之れを下ださんと欲すれば、宜しく調胃承氣湯、之れを主どるべし。

太陽病がまだ治るべきが、治っていないで、脈の寸口と尺中が一時的にとまるような狀態のものは、必ずまずさきにブルブルとふるえて、汗が出て解するのである。その場合に脈が停でなくて、陽脈(寸口の脈)がかすかである者は、まず汗が出てそれで治るのである。ただ尺中の脈がかすかなものは、これを下して治してやりなさい。もしこれを下そうと思うならば、この場合に調胃承氣湯が一番適しいているのである。