傷寒論 太陽病中篇 第八十八條

形作傷寒其脈不弦緊而弱弱者必渴被火者必讝語弱者發熱脈浮解之當汗出愈。

形ち、傷寒をなし、其の脈弦緊ならずして弱、弱なる者は必ず渴し、火を被る者は必ず讝語す、弱なる者、發熱、脈浮なるは、之れを解するに、當に汗出でて愈ゆべし。

病狀が傷寒に似ているが、脈は弦か緊ではなくして弱い(傷寒であれば、脈は浮緊になるはずであります)脈の弱いものは、必ず咽がかわくのである。これは力がなくて、熱が外に出られないからである。このような場合に、外に出られない熱氣を外に出すために、火熱療法をこうむると、必ず熱が胃に入り込んでうわごとをいうようになるのである。。
 脈の弱いもので熱で出て來て、脈に浮を現わしてくる場合に、これを解させるのには、當然汗が出れば治るはずである。