傷寒論 陽明病 第三十八條

陽明病讝語發潮熱脈滑而疾者小承氣湯主之因與承氣湯一升腹中轉矢氣者更服一升若不轉矢氣者勿更與之明日不大便脈反微濇者裏虛也爲難治不可更與承氣湯也。

陽明病讝語潮熱發し脈滑にして疾なる者は、小承氣湯、之を主どる、承氣湯一升を與ふるに因り腹中轉矢氣する者は、更に一升を服す、若し轉矢氣せざれば更に之を與ふる勿れ、明日大便せず脈反て微濇の者は裏虛なり、治し難しと爲す、更に承氣湯を與ふべからざるなり。

陽明病でうわごとをいって潮熱を發するものは、内實であり、脈がクリクリして速いものは裏熱であるから、小承氣湯が主治するのである。小承氣湯一回分を服用することによって、腹中がグウグウと鳴る者には、さらにもう一回分を服用させなさい。もしもグウグウ鳴らないものには、その上に服用させてはいけないのである。そして明日になっても大便が出ないもので脈がかすかでしぶっているような者は裏が虛しているので、これは治り難いのである。たとえ大便が出なくても、この上に承氣湯を與えてはいけないのである。