★ 2008年 第41回日本薬剤師会学術大会(宮崎)-その1 ★

宮崎の日薬学術大会は、一番宮崎がブームのときにありました。地方開催でしたが、大都市並みに集まりました。
大分から車でいけるので、カミさんと一緒には乗り込みました。

この時は口頭発表1題、ポスター発表1題、シンポジウムに1つと、大忙しでした。

まずは、口頭発表から。これはワタナベ薬局で初めて、実施した患者満足度調査です。2000人以上の患者さんからアンケートを取り、それを解析しました。

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演題名:患者満足度調査:うちの薬局、どう思いますか?

演者:松本康弘1),西田健一2) (ワタナベ薬局上宮永店、ワタナベ薬局神宮店)

【目的】第5次医療法改正において、『医療機能情報提供制度』が2007年4月より施行され、その公開内容に「患者満足度調査の実施の有無」「分析や調査結果の提供方法」が公表項目に追加された。一方、病院等では満足度調査を行うところが増えている。病院が患者さんを選ぶという時代から、患者さんが病院を選ぶという時代へと変化しているためであり、薬局でもこの流れが来ていると思います。ワタナベ薬局は設立して既に20年以上経過しているが、患者さんの満足度を検討したことはなかった。そこで、今回、アンケート形式の患者満足度調査を実施した

【方法】調査は平成19年11月~12月までの2ヶ月間、ワタナベ薬局グループ全13店舗で実施した。アンケートには①職員の対応はいかがでしたか?、②お薬の待ち時間は
どのように感じましたか?、③お薬の説明はいかがでしたか?、④待合室の雰囲気はいかがでしたか?、⑤総合評価の5項目を記載し、1~5段階の評価とした。来局した患者さん(または保護者)にアンケート用紙を渡し、調剤の間に解答して頂いた。13店舗で2,144名から回答を得た。回収したアンケートのデータは各店舗で、Execlに入力した。Execlの分析ツール「回帰分析」で、重回帰分析を行った。また、non-parametricのMann-Whitney検定は「お手軽統計マクロ集 Stat macros for Excel(廣田 忠雄)」を使用

【結果】①総合評価で「良い」以上が8割以上を占めていたが、待ち時間では、若干であるが、低値を示した、②店舗間の差は大きくなく、ほぼ同様のパターンを示した、③若年者および女性で待ち時間の不満が大きかった、④総合評価には薬局の雰囲気が一番影響し、待ち時間の影響は他の質問より少なかった。

【考察】待ち時間の改善の必要が考えられたが、待ち時間以外の点、特に薬局の雰囲気も今後改善していくことによって、より薬局の改善に貢献できると期待された。なお、各店舗の患者満足度調査への対応はポスターで発表する。