生薬原料のトリビア

ミンミンゼミの鳴き声が朝起きると同時に耳に入り、寝汗をかきながら起床。夏真っ盛りと思っていたら、今朝ふと気がつくと、ミンミンゼミの鳴き声はなくなり、他のセミの声に代わっていることに気づきました。そういえば、暦の上では立秋。ひと足早く津山では秋の気配。セミの声に季節を感じ、松尾芭蕉気分に朝からひたってしまいました。

 セミで思い出しましたが、セミの抜け殻は漢方薬の原料として使われています。ご存知でしたか? スジアカクマゼミの抜け殻で漢方では『蝉退・センタイ』と呼ばれ、動物生薬原料に分類されます。現在でもアトピー性皮膚炎や皮膚掻痒症の治療薬として使用される『消風散』などに配合されています。

 話の脱線になりますが、動物生薬の中で有名なものは次のようなものがあります。
牡蠣(かき)(読み:ボレイ)には鎮静作用があり『柴胡加竜骨牡蠣湯』などに配合されています。牛黄(読み:ゴオウ)は牛の胆石、反鼻(ハンピ)は乾燥マムシ。牛黄・反鼻とも滋養強壮に用いられます。
 脱線ついでに、マスカット薬局 夏のドリンクキャンペーンを開催中ですが、当店お勧めの『ザイルカップ』にはこれらの牛黄・反鼻エキスが入っており、これを飲むと夏バテしらず、パワー全開です。

 蝉の声を聞いたらこの話を思い出し、子供さんやお孫さんに教えてあげてください。いろいろなものが生薬としてお役に立っています。