2010年度インフルエンザ・ワクチン
昨年の新型インフルエンザの世界的な流行(パンデミック)により日本中がマスク不足で大騒ぎをしたことが嘘のように記憶から消えかけていましたが、先日、2010年度のインフルエンザワクチンの株が決まり、シーズン前の接種に向けて製造が始まったというニュースがありました。
インフルエンザワクチンの株は前年度の流行したウイルスの型を分析し、翌年の流行を予測するため、基本的に毎年変更になる可能性があります。この理由により、ワクチンの中には1回接種したら何年も効果があるものもありますが、インフルエンザワクチンについては毎年の接種が必要です。ワクチンには2種類のA型インフルエンザの株と1種類のB型インフルエンザの株の合計3種類の株からワクチンが製造されます。ということでこの3種類の型のいずれかのインフルエンザウイルスにかかった場合は症状がないか軽くてすむというわけです。予想した株がはずれた場合は、いくらワクチン接種をしていてもインフルエンザにはかかります。
話を今年のワクチンの株に戻しますが、今年は昨年の新型インフルエンザウイルスの株が3種類の中に入ったので、接種していれば昨年と同じ新型インフルエンザウイルスが流行した場合は理論的にはワクチンが効くということになります。しかし、新型インフルエンザウイルスは発達途中なので突然、型が変わりワクチンが効かない可能性もゼロではありません。
しかし、今年は昨年のように季節性ワクチン(毎年)を接種し、別に新型ワクチンを接種する必要がなくなり、成人は1回の接種で新型も接種できます。
昨年度、新型インフルエンザワクチンを接種していない方、特に40代までの比較的若い世代の方は、季節性インフルエンザワクチンの接種をお勧めします。