第102回薬剤師国家試験

第102回薬剤師国試 合格率71.58%に低下も「穏当な結果」

 厚生労働省は28日、第102回薬剤師国家試験の結果を発表した。受験者数1万3243人に対し、合格者数は9479人で、合格率は前年から▲5.27ポイントの71.58%となった。うち6年制新卒者の合格者は7052人で合格率は85.06%、6年制既卒者は2295人で50.83%だった。前回は6年制になって初めて合格者が1万人を超えたが、今回は受験者数が約1700人減ったこともあり、1万人には届かなかった。厚労省担当者は本紙に、合格率の低下は既卒者の受験者が増えたことなどが影響しているとし、全体として波乱のない「穏当な結果だった」と話している。

 大学別合格率は、国立大が前回並みの84.38%、公立大も概ね前回並みの83.69%、私大が▲5.67ポイントの70.64%だった。私大では依然として「出願していながら受験しない」学生が多く見られており、合格率を引き上げるために「出願者のうち合格が見込めない学生に受験させない」といった“合格率ロンダリング”が行われている可能性が示唆されている。