はあとだより♡2月♡

〜春のめまいに「亀鹿」〜

〈居場所のない熱〉
身体の冷えというのは、気持ちで言えば「マイナス思考」みたいなものです。
怪我のようにその部位だけに限定されることなく、体調不良、不定愁訴、
病気、老化、持病の悪化など、何となく元気が一歩後退するような方向へと身体全体を誘います。

冷えると気血のめぐりが悪くなります。
気血の流れが滞ると血熱という摩擦熱と瘀血が生まれます。
血を動かしている気血の気は、滞りを無理やり動かそうと頑張るので、そこで痛みも生じます。
寒さで痛む腰や膝を温めると気持ちが良いものです。
温めてズキズキすれば、それは血熱が進化した炎症です。

春のめまいは、血熱の仕業です。
頭がクラクラするのは、肝熱に進化した血熱が居場所を求めて暴走しているからです。
冷えから身体を守るのは腎陽気ですが、熱を止めるブレーキは腎陰気です。
冬の寒さで腎が疲弊して春を迎えれば、めまい、耳鳴り、頭痛、肩こりなど熱の症状に悩まされても仕方ありません。
そこで冷えには腎陽気を補う鹿角、熱の暴走には腎陰気を補う亀板です。