はあとだより◎9月◎
歯肉の老化に「亀鹿」
〈歯槽骨の崩壊〉
幼い頃、初めて口から入れ歯を取り出す光景を見た時、とても驚きました。
大好きなおばあちゃんの口の中から、並んだままの歯が出てくるのですから、
気持ち悪いを通り越して、そのショックは親の後ろに泣きながら隠れたくなるレベルです。
やがて誰しも逃れられない老化の過程で、老眼鏡と同じようにお世話になる確率が
高いことがわかるにつれ、「入れ歯だけは避けたい」と願いつつも、
気づけばいつの間にやら入れ歯のある生活が始まってしまった、という方は少なくないと思います。
老化によって歯を失う大きな原因は、歯周病菌による歯槽骨の崩壊です。
歯槽骨まで炎症が進行することで、歯槽骨が崩壊し、歯を支えることができなくなるからです。
ということは、歯と骨の老化は腎虚ですし、炎症が抑えられない状況は、腎陰虚と考えられます。
歯周病の前段階にある歯肉炎の出血や腫れも、腎陰虚のサインです。
腎陰虚が気になりだしたら亀板の出番です。