中国で新種のウイルス発見

こう書くと、なにやらまた危ないウイルスが中国から出てきたのでは?と心配しますが、新種のウイルスの報告がNEJMに報告されていました(http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1010095?query=featured_home#t=abstract)。

もともと、高熱を発した血小板減少症が中国の湖北省や河南省で2009年より報告されてきました(発熱総合症候群;SFTF)。当初は、症状が「アナプラズマ病」に似ているので、アナプラズマ科の最近が関与しているといわれてきました。しかし、細菌や抗体が認められないので否定されました。

2010年より同じような症状を呈する患者が散見されるようになりました。そこで、病原微生物の検討を行うとともに、2009年よりのデータを再度検証した結果、原因はブニヤウイルス科に属する新種のウイルス(SFTSブニヤウイルス)であることが分かりました。

■結果■
発熱、血小板減少症をともなう患者からSFTSブニヤウイルスが検出されました。RNA配列からブニヤウイルスに構造が類似した、新種のウイルスであることが判明。電子顕微鏡でもブニヤウイルスの形状が確認されました。

ウイルスは7つの省の171の患者からRNAまたは血中抗体として存在することが確認されました。

ウイルス特異的な抗体反応が急性期または回復期に認められました。

■まとめ■
また、新たなウイルスが発見されました。これまで原因不明だったとされる疾患がこのウイルスである可能性があります。
今のところ、ダニ(フタトゲチマダニ)によって媒介されるのではと書かれています。

ウイルスはまだまだ未知のものがありそうです。