やっぱり減塩は大事という論文

減塩は高血圧の治療の基本です。
今回は非糖尿病性腎症の患者さんに減塩は良いのか?というレポートがNEJMに出ていました(http://www.bmj.com/content/343/bmj.d4366.full

■方法■
52人の非糖尿病性腎症の患者さんにベースでACEI(リシノプリル)を飲んでもらい、それにプラセボ、減塩、ARB(ディオバン)、ARB+減塩の4つのパターンを連続で、それぞれ4週間行って、尿蛋白量の変化を調べました。

減塩は40mmol/日(3g/日)です。一次エンドポイントは尿蛋白、2次エンドポイントは血圧です。

■結果■
プラセボ(ベースにACEIが入ってます)では尿蛋白は1.68g/日ですが、ARBを追加すると1.44g/日に低下しまし、減塩すると0.85g/日になり、両者を組み合わせると0.67g/日と低下しました。

低下率で比べると、減塩は51%と、ARBより大きく(21%)、減塩+ARBとはあまり差がありませんでした(62%)。

収縮期血圧の低下もARBを追加しても有意な変化は見られなかった(134mmHg⇒131mmHg)。しかし、減塩ではより顕著な降圧が見られた(収縮期血圧が134mmHg⇒123mmHg)で、その効果はARB+減塩とあまり差がなかった収縮期血圧が134mmHg⇒121mmHg)。

■まとめ■
非糖尿病性腎症の患者さんでACEIを服用している場合は、ARBを追加するよりも、減塩を行った方が良いようです。

減塩は大変だけど、やっぱりすすめた方が良いですね