飲酒と乳がん発症のリスク

飲酒は乳がんのリスクを上げるというのはある程度エビデンスの高い事実とされています。しかし、少量の飲酒や、「一気飲み」と「チビチビ毎日飲み」とのリスクの差等々はまだよくわかっていません。

そこで、その辺の飲酒に潜む乳がんリスクの影を調べたレポートがJAMAに掲載されていました(http://jama.ama-assn.org/content/306/17/1884.short)。

■方法■
アメリカでの看護師を対象とした大規模疫学研究(看護師健康調査)のデータベースを用いてます。その中で飲酒と乳がんの発生頻度を調べました。

■結果■
240万人(人数×年数)中、7,690ケースが侵襲的乳がんと診断されました。

少量のアルコール摂取の方でも、アルコール摂取量が増えると有意に乳がんのリスクが増加しました(アルコール摂取量が5.0~9.9g⇒ビールなら100~200mLでしょうか)。ただ相対リスクは1.15と、それほど高くはありません。

また、宴会で一気飲みする方が、毎日ちびちび飲むより、乳がんのリスクを増加してます。

また、若いころ飲むのも、年取ってから飲むのも、それぞれ独立して、乳がんのリスクを上げるようです。

■まとめ■
少量のアルコール摂取でも、やはり乳がんのリスクは少ないながら上がるようです。

また、肝臓は休肝日を設けた方がいいようですが、乳がんに関しては宴会で一気に飲む方がよくないようですね。

う~ん、耳が痛い話かもしれない・・・いや俺は乳がんになることはないか?