薬局内勉強会 H24.10.24 (アイファガン点眼液)
本日は千寿製薬さんにアイファガン点眼液の勉強会をしていただきました。
眼圧下降と神経保護による視野維持効果が期待できる新しいタイプの薬剤です。
日本初のα2作動薬として房水産生抑制と房水流出促進作用があります。
上のグラフは累積視野障害の進行率のグラフです。βRB製剤でありますチモロールは2年後には、障害が進行してくるのに対し、アイファガンは比較的進行を抑制しています。
また点眼剤の保存剤としては塩化ベンザルコニウムが一般的ですがアイファガン点眼液は日本で初めて亜塩素酸ナトリウムを使用した薬剤でもあります。亜塩素酸ナトリムは光に不安定ですが分解しても水と塩になるという事で塩化ベンザルコニウムより角膜に対する安全性があります。
PHも涙液に近いので使い心地もいいそうです。
適応症は他の緑内障治療剤で効果不十分な場合に使用すること となっていますが単剤でも効果は十分あるとのことです。しかしながら単剤投与の保険適応が通っていないのが現状です。
難点としましては投与3,4カ月後にアレルギー性結膜炎様症状(痒み)が起こることが多いようです。継続するか否かは、主治医と相談の上決める様です。またα2作動薬ということで、血圧下降作用もあります。(血圧は10~20程度下がるとのことです。)
痒みは難点ですが、PG製剤、βRB製剤に次いで眼圧下降作用はいいようです。
ノーベル賞を受賞した山中教授のips細胞の臨床試験は眼科領域がトップになるようですし、今後の眼科治療には期待が持てます・・。